『痔』で肛門科を訪れる人に中には、完全に「切る」ことを念頭に訪れる人も多いようです。「痔は切らなけらば治らない」という思い込みから診察に来るのが遅くなってしまったという人もいるわけですが、これは痔の大きな誤解だといえるでしょう。
実は痔で手術が必要なケースというのは少ないのです。
痔には大きく分けて、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)の3種類がありますが、この中で手術が必要なのは痔ろうくらいで、あとはほとんどの場合、薬を用いた薬物療法と食生活などの生活改善で治療が行われています。
ちなみに男女ともにもっとも多いのは痔核ですが、実際手術をする人は全体の1~2割程度です。
症状の進行具合によって手術が必要だと判断されることは当然あります。しかし、そうした場合でも「痔は切りたくなった時が切り時」というモットーをもつ肛門科クリニックもあるように、患者の意志と希望を考慮してくれる病院も増えています。
いろいろと悩んでしまうよりも一度肛門科などの専門医に診てもらいましょう。自分の状態をよく知ることができれば、案外気軽に治療が進んでしまうかもしれませんよ。